最近腰痛の方が多く来院されています。
「お尻から膝の裏がしびれます・・」「腰を後ろに反らすとイタイです」「仕事中ずっと腰が痛いんです」
辛いですよね。
まさに『身体の要(かなめ)』と書いて「腰」と呼びます。
それぐらい人間にとって重要な部位。本日のテーマは「腰椎分離・すべり症」
知っておきたい違いや特徴をまずはおさえておきましょう!
背骨の構造
まずは背骨のしくみについて勉強していきましょう。
脊椎は、頸椎(けいつい)7つ、胸椎(きょうつい)は12、腰椎(ようつい)は5つ、仙骨と尾骨はそれぞれ一つずつ計26個で構成されています。
脊椎を構成するひとつひとつの骨の前方部分を椎体といい、椎体と椎体の間には椎間板という、軟骨がはさまりクッションの役割をしています。
背骨のカーブは衝撃吸収材の役割
背骨は前後に緩いカーブを描き、立ったり座ったりしているときに体の重さを支えたり、前後左右に上半身を曲げたり伸ばしたり、ひねったりすることができます。
最近よく耳にするストレートネックやスマホ首、テキストネックというのは、その生理的湾曲が失われた状態のことをいいます。
実は、背骨は歩いているときにおこる上下運動の衝撃を吸収し、脳へのダメージを防ぐ役割もあるんです。
なので普段姿勢が悪い方は、この重心が崩れているために、腰の筋肉が緊張しやすく、腰痛を引き起こしやすい状態になっているかも。
腰椎分離・すべり症とは?
さてさて本題です。
腰椎分離とすべり症って同じじゃないの?と思ってしまいがちですが、明確な違いがあります。
まずはご覧ください
すべり症について
この病気では腰部脊柱管狭窄症と同じような症状がでることがあります。
少ない距離なら歩けるが、次第にお尻や太ももが痛くなり、歩けなくなります。少ししゃがんで休むとまた歩けるようになります。
腰椎には馬尾神経を入れたこう硬膜菅が通っている孔があり、これを脊柱管といいます。
すべり症では腰椎がずれることによって脊柱管が狭くなり、馬尾神経や神経根が圧迫されて症状が出ます。
腰椎4・5番(L4・L5)に好発することが多いようです。
腰椎分離症について
腰椎分離症は、腰椎椎弓の関節突起間部の骨性連絡が絶たれた状態のこと。分離症のある椎骨が下位椎骨に対して前方にずれた状態を分離すべり症といいます。
分離症がなくてずれるのがすべり症というわけですね。
骨成熟が完成していない少年期の過度のスポーツ活動が原因であることが多い
腰の運動、特に回旋運動を繰り返していると、関節突起間部にストレスが集中し疲労骨折が起こる。この疲労骨折が骨融合しないと偽関節状態となり分離症が形成される。下位椎体との連結状態が不安定であるため成人期に入って徐々に前方にずれ分離すべり症となる
参考:整形外科ビジュアルブックより
まとめ
いかがでしたか?
腰痛といっても本当に様々ですよね。いったい本当の原因はなんなのか?この原因を探すのがまず腰痛撃退のファーストステップになります。
原因とは案外過去の傷だったり骨折だとか、古傷によるものだったなんてこともあるのです。これは筋膜のお話になりそうですが本日はこの辺で。
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